【科学的】忘れたくても忘れられない記憶術

ライフスタイル

はじめに

あなたは”記憶”することが得意ですか?

記憶と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは、学生時代の”一夜漬け”ではないでしょうか。

僕の周りにも、一夜漬けのスペシャリストはいました。

そして、僕自身も一夜漬けの経験はあります。

それでうまくいったことも確かにありました。

しかし、一夜漬けの記憶は長持ちしません。

皆さんも、一夜漬けによって覚えたことを、今思い出せと言われても正直難しいのではないでしょうか。

これは、短期記憶長期記憶の違いによって説明できます。

短期記憶とは文字通り、短期的な記憶です。ほとんどのことは、私たちの脳に短期記憶として保存され、すぐに忘れ去ってしまいます。

わたしたちは、昨日の夕飯ですら忘れてしまうこともあるのですから、日常の中でどれだけのことを忘れているのかを想像することは難しくないかと思います。

長期記憶とは、長期的な記憶です。長期記憶として、脳に定着した記憶はなかなか忘れることはありません。

例えば、かけ算の九九はどうでしょう。習ったのは小学校2年生の頃のはずなのに、今でもすぐに思い出すことができるのではないでしょうか。

そして、わたしたちが欲しいのはこの長期記憶であるはずです。

一夜漬けで対応できるのは学生の頃のテストくらいのもので、その後に人生ではなかなか活用することはありません。

それでは、出来事や知識を長期記憶として保存するための正しいアプローチはどのようなものなのでしょうか。

今回の記事では、その正しいアプローチ、実生活に役立つ”武器”をあなたに授けます。

2週間に3回という黄金ルール

長期記憶を獲得するためのポイントは、脳に重要な情報だと信じ込ませることです。脳に忘れてはいけないというメッセージを伝えることなのです。

これに有効かつ最もシンプルな方法は、その情報と触れる頻度を高めることです。

通常、一度触れた情報は2~4週間程度、脳の片隅に保管されます。

一夜漬けは、これを活用した方法です。

しかし、一度触れた程度の情報は、一定期間が過ぎると思い出すことが難しくなります。

もしも全ての情報を長期記憶に保存していたら、脳の保存容量は途端にいっぱいになってしまうでしょう。

”忘れる”というのは、当然の仕組みであるといえます。

一度触れた程度の情報は忘れ去られると述べましたが、一体何度上号に触れれば、長期記憶を手に入れられるのでしょうか。

その答えは、見出しにもある通り3回です。

ただし、一点注しなければならない点があります。

それは、3回触れるタイミングです。

単純に「3回触れる」ということが条件ならば、覚えたいことを呪文のように3回唱えれば、長期記憶に保存されるはずです。

しかし、これでは一夜漬けと何も変わらないでしょう。

ある程度、間隔をあけることが必要なのです。

ここで必要なのは、仕組化です。

覚えたい情報について、ただぼんやりと

「1週間後、2週間後に一回ずつ復習すればいいんだな」

と考えている程度では、復習すること自体を忘れてしまうでしょう。

読書であれば付箋で管理するとか、勉強であればノートで管理するとか、仕事であればスマホのメモで管理するとか、カレンダーを活用するとか、「2週間に3回」が習慣になるような仕組み化が大切なのです。

【上級編】3日後、1週間後、1か月後という別のアプローチ

より確実に、長期記憶を定着させたいという方に、上級編のアプローチをご紹介します。

それは、一度触れた情報を3日後、1週間後、1か月後に復讐する、いわば「1か月に4回」というアプローチです。

覚えたい内容の難易度によっては、こちらのアプローチを採用するべきでしょう。

こちらのアプローチの特徴は、

忘れかけたときに思い出す」というタイミングがあらかじめ設定されている

という点です。

2週間に3回」では対応できないものには、こちらのアプローチを採用することをオススメします。

まとめ

今回の記事では、「2週間に3回」「1か月に4回」という2つの記憶術についてご紹介してきました。

記事の冒頭で、「みなさんに”武器”を授ける」と宣言しましたが、”武器”は場面によって使い分けるものです。

接近戦で大砲を使う人はいませんし、遠距離戦で刀を振り回す人はいないでしょう。

どちらを採用するかは、あなたの触れる情報の種類や目的に沿って選択するべきです。

最後に、1つだけ”コツ”をご紹介して記事を締めたいと思います。

それは、

「情報に触れる」という行為はアウトプットとして行うと効果的

というものです。

これはどういうことかといえば、「2週間に3回」チラッと見ただけ(インプット)では、不十分である可能性が高いということです。

声に出したり、書き記したり、人に説明したりといったアウトプット側の行為を意識しましょう。

”九九”も声に出して覚えたからこそ、今でも忘れずに思い出すことができるのです。

記憶術という”武器”を戦略的に使いこなしていきましょう!

それでは!ありがとうございました!

【参考文献】

「学びを結果に変える アウトプット大全」樺沢紫苑 2018

「独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法」読書猿 2020 

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