はじめに
コンビニでお茶を買うとき、あなたは何を基準に手に取る商品を選んでいますか?
価格、品質、パッケージ、内容量、馴染み深いもの、その日の気分…
皆さんそれぞれに判断基準があるかと思います。
”その日の気分”は価格や品質などの判断基準とは別物として考えられてしまいがちですが、色合い、フォントなどの細やかな工夫があなたに「手に取る」という行動させているのです。
これを逆に見れば、誰にも刺さらない商品は購入されないということです。
そこで今回は、価値を生み出すうえで欠かせない”差別化”についてまとめていきます。
また、後半部分では”差別化”を図るうえで陥りがちな落とし穴について述べていきます。
商品に限らず、あなたという人物、会社、地域、国家という、すべてのレベルにおいて大切な概念ですので、ぜひ最後までご覧になっていってください。
欠かすことのできない”差別化”
記事の冒頭では、誰にも刺さらない商品は購入されないということについて述べてきました。
厳しいようですが、これは世の中の真理です。
そしてこの問題は、決して商品に限ったものではないのです。
たとえば、学歴。
”大卒”という学歴はすでにコモディティ化(一般化)され、もうそれ自体には価値がなくなりつつあります。
ブログやYouTubeだってそうでしょう。
誰かの真似をして全く同じことに取り組んでいては、あなたが選ばれることは決してありません。
地方創生としてゆるキャラをつくったり、プレミアム商品券を発行したり、○○牛という地域ブランドをつくったり…
そんなことは他の自治体もやっています。ほとんどが大きな効果を得られずに終わるでしょう。
以上の例から、”差別化”の必要性は非常に広い分野に及ぶということをご理解いただけたのではないでしょうか。
「右に倣え」の先にはコモディティ化があり、コモディティ化の先には「どれだけ安く売れるか」という価格競争があるのです。
これでは、大きな価値を生み出すことはできないでしょう。
伝わらない差は差ではない
ここまでは、”差別化”の重要性について述べてきました。
ここまでの議論をまとめるならば、「”差別化”こそがすべてにおけるスタートラインである」ということです。
しかし、”差別化”にはある大きな落とし穴があります。
この落とし穴について知り、意識していかなければ”差別化”は無意味に終わります。
その落とし穴とは、
「伝わらない差は差ではない」
というものです。
具体例を挙げて説明していきましょう。
イメージしやすさを重視して、極端な例を挙げます。
カップヌードルについて考えます。
カップヌードルの売上を伸ばすために、エビを1尾増量したとしましょう。
これに伴って、パッケージの変更や宣伝は行わないこととします。
さて、カップヌードルの売上は伸びるでしょうか。
お分かりの通り、答えは「伸びない」です。
確かにエビを増量したにもかかわらず、売上アップは望めないのです。
これはなぜでしょうか。
答えはいたってシンプルで、「伝わっていないから」です。
馬鹿げた例のように思えるかもしれませんが、このようなことは世の中に往々にしてあります。
上述の「学歴」「ブログ」「YouTube」「地方創生」の例はまさにそのようなものでしょう。
ヒット商品や成功しているYouTuberの陰で、その何倍もの失敗が生まれていることは誰もが認める事実です。
”差”はあなたの中に留めておくものではなく、アピールし売り出していくべきものなのです。
「差別化をそもそも意識していないこと」と「差別化が差になっていないこと」はまったく異なるように見えますが、実質的には同じものなのです。
まとめ
今回は”差別化”の重要性と注意すべきポイントについてまとめてきました。
”差別化”と聞いて、優位に立たなければならないと過度に意気込む方もいらっしゃいますが、その必要はありません。
これは、ネガティブな要素も”差”になり得るということもありうるためです。。
割れたせんべいなどが「訳あり」として売り出されていたり、「失業をきっかけに…」というストーリーを売りにしてファンを獲得している人はたくさんいます。
重要なのは、「売り出すか、売り出さないか」なのです。
”差別化”を意識して、あなただけの価値を提供していきましょう!
それでは!ありがとうございました!
【参考文献】
「日本人の勝算:人口減少×高齢化×資本主義」デービットアトキンソン 2019
「僕は君たちに武器を配りたい」瀧本哲史 2011
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