はじめに
”ボトルネック”という言葉を耳にしたことはありますか?
この言葉は、「ワインボトルの注ぎ口のすぼまっている部分」のことを指します。
こうしたボトルは、ボトルネックがあることで注ぐ量を調節できるわけです。
しかし、ビジネスの世界では”ボトルネック”をこれとは違った意味で使います。
その意味とは、制約条件(ある要因が全体の効率を阻害してしまっている様子)というものです。
いくつか例を挙げます。
- ハイスペックなPCの力も、ネット回線が遅ければ発揮することができない。
- 工場の中である1つの生産ラインの効率が悪いために、全体としての生産性を高められない。
- ほとんどのものがデジタルに移行していく世の中で、いまだにFAXが使われている。
- マイナンバーを郵送で送らなければならない。
- 雇用の男女格差が解消されておらず、女性の力を解き放てていないことでGDPが伸び悩んでいる。
もっと効率化できるのにある要因によってそれがかなわなくなってしまう。
そういったものが”ボトルネック”にあたります。
”ボトルネック”よりも”砂時計”をイメージすると、ある要因(真ん中のすぼまっている部分)が全体の効率(砂の流れ)を阻害している様子がわかりやすいでしょう。

ボトルネックを探し、問題を見極めよう
これまでに4つの例を挙げて「ボトルネック」について説明してきました。
1つ目の
「ハイスペックなPCの力も、ネット回線が遅ければ発揮することができない」
について考えれば、「YouTubeの動画再生スピードが遅いからもっとハイスペックなパソコンを買おう!」という問題設定は間違っていることがわかるかと思います。
しかし世の中には、この「よりハイスペックなパソコン」を求めるような状況が多く存在しています。
どれだけ設備投資しハイテクな機器を導入しようとも、ボトルネックを発見し問題設定をすることができていなければ、それは無意味に終わってしまうのです。
間違った問題をいくら突き詰めても価値のある結果に辿り着くことはできません。そして、その問題へつぎ込んだ時間や労力は返ってこないのです。
問題を見極めることで、解の質を高めていきましょう!
まとめ
「ボトルネック」はそれを知り、意識することで間違った問題設定を未然に防ぐことができるものです。
また、PCの例からもわかる通り生活の中での多くの選択にもつながるものです。
まずは、ボトルネックを見つけるトレーニングから始めていきましょう!
あなたの周りにはどんなボトルネックがありますか?
それでは!ありがとうございました!
【参考文献】
「イシューからはじめよ」安宅和人 2010
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